今回の衆議院総選挙、なんだかすごいことになってきましたね。テレビでも新聞でもネットでも、そのニュースを見ない日はありません。でも実は、選挙は経済にも大きな影響を与えています。
そしてなんと、衆議院解散・総選挙は株価が上がるというジンクスがあるんです。今回は株価と選挙の意外な関係について解説していきます。
目次
解散発表→投票日までなら勝率77%
戦後、日本国憲法が施行されたあとに衆議院が解散されたのは合計23回。このうち、任期満了で解散した1976年を除く22回のケースをチェックすると、解散から投票日までに日経平均株価が上昇したのは17回で、なんとその勝率は77%!
つまり、解散が発表されたあとに株を買うと、8割近い確率で勝てる!ということです。
しかも、80年代以降に絞ると12回の解散総選挙のうち11勝1敗。勝率はなんと驚異の92%!これはかなりの高確率です。ちなみに下落したのは小泉政権による2003年の「構造改革解散」でした。
こうして見てくると、衆議院解散・総選挙が正解に終わる確率は高いといわざるを得ません。今回も解散・総選挙のニュースが伝わってから日経平均株価が上昇しており、今回も例には漏れない可能性が高いです。
具体的にはどんな感じ?
実際、2005年、2009年、2012年、2014年の総選挙はいずれも「総選挙=株価上昇」ジンクスが表れています。歴史を振り返ってみましょう。
2005年総選挙 小泉郵政解散、構造改革への期待で株価大幅上昇
2005年8月8日に小泉純一郎首相が郵政民営化と構造改革を進めるべく衆議院解散・総選挙を決意しました。俗にいう「郵政選挙」です。構造改革への期待を背景に、8月8日衆議院解散から9月11日総選挙まで日経平均は9.5%上昇しました。結果として小泉自民党が圧勝し、後の3ヶ月でさらに株価は22.0%も大幅上昇を演じました。
2009年総選挙 民主党への政権交代期待に株価上昇
2009年7月21日、麻生首相が内閣支持率10%台に低迷する中で衆議院解散・総選挙に踏み切りました。結果として自民党が大敗し、民主党への政権交代への期待に8月30日の総選挙まで日経平均は8.7%上昇しました。しかし3ヶ月後には早くも市場は民主党政権を「期待外れ」の政権と考え、約11%も下落しました。
2012年総選挙 自民党への政権交代期待に株価上昇
2012年11月16日には野田首相が内閣支持率20%割れで「社会保障と税の一体改革」の実現を目指して衆議院解散・総選挙を決意しました。しかし世論では「もう民主党はオワコン」という風潮が強く、政権交代への期待に日経平均は12月16日の総選挙までに8.9%の大幅高となりました。結果として安倍自民党が政権を奪取し、総選挙後 3ヶ月間に株価が24.3%も上昇しました。
2014年総選挙 アベノミクス期待で株価上昇
2014年11月21日には安倍首相がアベノミクスの是非を争点として解散・総選挙を決意しました。「アベノミクス解散」と命名されたこの選挙で与党自民党は勝利。日経平均は総選挙までの間は1%ほどの微増でしたが、総選挙後 3ヶ月間で12.3%もの株価上昇となりました。
今回の総選挙では?
衆議院解散・総選挙では、メディアが一気に「大義」について論じています。しかし、市場にとって大切なことは「今回の選挙結果が経済へのプラス要因になるのかどうか」です。
その観点からみると、景気刺激策を実施している安倍政権が勝ってほしいと市場は考えています。
今は「安倍vs小池」といった構図になっていますが、安倍政権が勝てば株価は上がるかも!?ですね。
出典:
https://thepage.jp/detail/20170927-00000002-wordleaf?pattern=1&utm_expid=90592221-90.Psn9uNmMQsqD2PQwW8WpfQ.1&page=3&utm_referrer=https%3A%2F%2Fthepage.jp%2Fdetail%2F20170927-00000002-wordleaf%3Fpattern%3D1%26page%3D2
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-09-19/OWIENN6TTDS901
グラフ出典:https://finance.yahoo.com/