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【国際政治×国際経済】北朝鮮との戦争で、世界経済は大打撃?

ここ最近、北朝鮮のゴタゴタに世界中が振り回さています。先日は核実験を強行。まだまだ予断の許さない状況が続いています。

新聞のイチメンからテレビのワイドショーまで「もし北朝鮮が暴発したら・・・」というifのシナリオで盛り上がっています。最近は「電磁パルス(EMP)攻撃」なんて耳慣れない言葉も出てきました。これを読んでいる皆さんも家族や友達とそんな話になったりしたのではないでしょうか。

しかしみなさん、北朝鮮の問題は「政治」や「軍事」だけの問題ではありません。
国際政治と国際経済は密接に連関しています。今回はその一例として、「北朝鮮有事は世界経済にはどんな影響を与えるの?」という視点で見てみたいと思います。

風が吹けば桶屋が儲かる。北が暴れるとiPhoneが値上がりする!


北朝鮮の度重なる挑発に対し、「炎と怒り」に直面すると警告したトランプ米大統領。その発言に、グローバル市場は敏感に反応しました。なぜなら、戦争が起きれば世界経済そのものが揺らぐことになると多くの投資家が考えたからです。

ではどうして、北朝鮮有事が国際政治や軍事には縁がなさそうな投資家たちを戦々恐々とさせているのでしょうか?

その大きな理由の一つは「戦争が起きたら、半導体大国の韓国がピンチになるから」です。

北朝鮮の脅威が最も現実化しやすいのは、地理的にも密接し北朝鮮と「戦争中」の韓国。首都ソウルは国境線とも近く、実は300門以上のロケット砲の銃口は常にソウルに向けられています。  北朝鮮にとっての第一の標的はアメリカでも日本でもなく、「交戦国」韓国です。

 

世界の電子機器を支える「韓国」

いまや韓国は、世界を代表する半導体大国。東芝やジャパンディスプレイといった日本の半導体企業が経営問題でゴタつくなか 、韓国のサムスン電子は半導体事業で世界首位の座を守り続けています。

韓国はテレビや電子機器用液晶ディスプレーの40%を製造し、スマホ向け半導体も世界2位。市場シェアは17%を占めています。
電子機器の製造を支える半導体のサプライチェーンにガッチリと組み込まれている韓国ですが、世界有数の自動車メーカー(ヒュンダイやキア)を持っていることでも知られています。

スマホから自動車、薄型テレビに至るまであらゆる製品の生産と供給が大きな打撃を受けることで、世界規模のサプライチェーンが止まってしまいかねません。

出典元の記事では、「韓国の生産が戦争で大きなダメージを受けると、世界中で不足が生じるだろう。供給の途絶はかなりの期間続くと予想される。半導体の生産拠点をゼロから開設しようとすれば2年程度はかかる」と指摘します。

いま、この記事を見ているそのスマホも、北朝鮮のせいで買い替えられなくなってしまうかもしれません。

 

意外と盲点?海運と財政のリスク

北朝鮮と戦争をすると、アメリカも無事ではありません。

世界の海運にとって、北朝鮮情勢はかなりのリスク。世界最大の貿易国である中国の東岸沿いの主要海運ルートが使えなくなる可能性があるんです。

コンテナ船が危険過ぎて中国の港を出入りできない状況になれば、世界中の物流がストップして経済もストップしてしまいかねません。

また、戦争するアメリカも「戦費」という面でかなりの負担を強いられます。

朝鮮半島での戦争や復興でイラクやアフガニスタンと同じくらいのお金を使った場合、米国の国家債務(借金)はいまよりさらに30%増えるかも。そう考えると、かなりのリスクです。

 

出典

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-08-10/OUGBKJ6K50XS01
http://www.sankei.com/world/news/170427/wor1704270002-n2.html
http://news.livedoor.com/article/detail/13028284/
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18483730U7A700C1TI1000/

 

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