”保釈”のギモン【POTETOワード解説】

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今回解説するのは、”保釈”について。

著名人が逮捕されると話題になる保釈

日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(65)が25日夜、東京拘置所から再び保釈された。
東京地裁が同日、改めて保釈を認める決定をし、元会長は追加の保釈保証金5億円を納付した。

(『ゴーン元会長が再保釈、東京拘置所を出る』日本経済新聞 2019/4/26 1:25更新)

こちらは先日、カルロス・ゴーン氏が再び保釈された際のニュース。

著名人が逮捕されると、保釈や保釈金の話題がワイドショーを賑わせます。
ホリエモンやCHAGE and ASKAのASKA、新井浩文といった逮捕された著名人たちもみな保釈金を支払って保釈されています。

そもそも保釈って?

辞書では、保釈について次のように説明されています。

保証金の納付を条件に、未決勾留中の被告人を釈放すること。
重大犯罪や証拠隠滅のおそれがある場合などを除いて、請求があれば裁判所は認めなければならない。また、裁判所の職権で行うこともある。

(『三省堂 大辞林』より)
(勾留とは裁判を進めるための身柄の拘束のこと)

 

そもそもなぜ、事件の被告人(検察官によって起訴されている人)を逮捕後ずっと身柄拘束しているのかといえば、その人物が証拠を隠滅したり,逃亡するおそれがあり、裁判の進行に支障をきたすおそれがあるためです。

逆に言ってしまえば、被告人が証拠を隠滅したり、逃亡するおそれがない場合には、被告人の身体の自由を奪わずとも裁判を進めていくことが可能であり、その方が望ましいとされているのです!

そこで刑事訴訟法では、被告人が一定の保証金を納めるのと引換えに、被告人の身柄を釈放。
もし、被告人が裁判中に逃亡したり,裁判所の呼出しに応じなかったり,証拠を隠滅したりした場合には,再びその身柄を拘束して、納められた保証金を取り上げることができる「保釈」という制度を設けているのです。

 

もちろん、誰でも保釈される訳じゃない

被告の身柄を拘束せずに裁判を行うことが望ましいといっても、殺人などの凶悪な犯罪を犯した被告人が保釈されてしまったら、一般市民は怯えて暮らすことになってしまいます。

そこで刑事訴訟法89条で保釈の除外規定が定められています!

・殺人や放火などの重大な犯罪を犯したとして起訴されている場合
・以前に死刑や無期、10年を超える懲役・禁錮に当たる罪を宣告されている場合
・常習的に3年以上の懲役または禁錮の罪を受けている場合
・被告人の氏名または住所がわからない場合

などが例外の規定とされています。

 

やっぱり気になるおカネの話 〜保釈金〜

保釈のニュースと一緒に報じられ、注目を集める保釈金。
先に引用したニュースのように日産の前会長であるカルロス・ゴーン氏は5億円もの保釈金を支払って保釈されました。

保証金の額は裁判所が、犯罪の軽重,被告人の経済状態,生活環境などを考慮して,その事件で被告人の逃亡や証拠の隠滅を防ぐにはどのくらいの金額を納めさせるのが適当かを判断して決めます。

保証金は現金で納めるのが原則ですが、裁判所の許可があれば、株券などの有価証券でも納めることが出来ます。

保証金はあくまで被告人が間違いなく公判に出頭するようにするためのもの。
だから、保釈を取り消されて没取されることがなければ、裁判が終わった後にはその結果が無罪でも有罪でも納めた人に全額返還されます。

 

参考

裁判手続 刑事事件Q&A『Q. 保釈はどのような場合に認められますか
e-GOV『刑事訴訟法

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