【安保法制】公約比較-15の争点- 2017衆議院議員総選挙

衆議院総選挙公約比較-15の争点-シリーズ
今回は【安保法制】です!

安保法制とは

安全保障関連法案(安保法案)は2015年7月16日衆議院本会議で可決、9月17日参議院本会議で可決し、成立しました。この法案は、自衛隊法改正案など10の法律の改正案を一つにまとめた「平和安全法制整備法案」と、新しくつくられる「国際平和支援法案」からなります。

平和安全法制整備は、安全保障に関する10本の法律の改正案を、1本の法案にまとめたものをさします。

他方、国際平和支援法は、新たに作られる法案で、いままでは「特別措置法」という形で行っていたイラク等への自衛隊の海外派遣を、恒久法の形で常時行えるものにするものです。

何故、安保法制が争点にあがるのか

第2次安倍政権発足後、国の大きな転換点となったものとして安全保障法制の成立、施行が挙げられるでしょう。法案成立後、安保法制に関する報道は一気に減少しました。しかし、一昨年前の報道各社の世論調査においては以下のような結果が出ています。

国会の審議期間を通じて「反対」が多数を占めています。ただそれは、法律そのものへの批判よりも、法制定をもっと慎重にとり行うことを求めていたと推定されます。今国会で決着させるという手続きや日程にそれほど急ぐ必要があるのか、他の政策より優先して政権がエネルギーを注ぐ必要性があるのかという疑義を持っていたのだろうと思います。

既に成立した法案ではありますが、更なる議論、国民の理解が必要な政策であるように思います。自衛隊の活動拡充の必要性、集団的自衛権の行使容認、憲法との整合性など、いまだに多くの議論にさらされています。

各党の政策比較

▼安保法制は必要かつ合憲(自民党、公明党、日本のこころ、幸福実現党)

いずれの党も日本を取り巻く安全保障環境の激変を受けその必要性を説いています。

自民党、公明党は憲法上認められる「必要最小限度」の自衛権の中に集団的自衛権も含まれるとの解釈から合憲を主張し、その行使を認めるべきとの立場を取っています。

また日本のこころ、幸福実現党は軍の保持などを主張しています。

▼安保法制は必要ではあるが議論が必要(希望の党,日本維新の会)

両党とも安保法制の必要性については賛同しながらも、更なる追求が必要だと考えています。

日本維新の会は集団的自衛権行使の要件を厳格化するため、現行の「存立危機事態」の要件に代えて、「米軍等防護事態」(日本周辺で、現に日本を防衛中の同盟国軍に武力攻撃が発生したため、我が国への武力攻撃の明白な危険がある事態)を規定する必要があると主張しています。

希望の党は安保法制に対して、適切に運用し、現実的な安全保障政策を支持するとの立場を示しています。

▼安保法制は違憲(共産党、立憲民主党、社民党)

3党とも安保法制は違憲と捉え、反対の立場を貫き、集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法の白紙撤回を求めています。

立憲民主党は、領域警備法の制定と憲法の枠内での周辺事態法強化により、主権を守り、専守防衛を軸とする現実的な安全保障政策を推進すると主張しています。

まとめ

安保法制自体には多くの論点がありますが、政党の主張としては3つの立場に分かれます。

▼安保法制には賛成であり合憲とする立場
▼安保法制は必要だが更なる議論が必要とする立場
▼安保法制は違憲、撤廃を求める立場

安全保障関連法は既に成立し、メディアで取り上げられることも著しく減りました。しかし、世論調査からもわかるよう、法案が成立したあの当時、多くの国民は十分な議論がなされたとは思っていませんでした。そして何より、この争点は安全保障、日本の平和に深く関わってきます。安全保障、憲法改正と広くかかわる安保法制は今後も国民自身が自分ごととして考えていく必要がある争点であるように思います。

参考資料

http://seizee.jp/international/316#i-3
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3690/index.html
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/228526.html
http://news-worker.hatenablog.com/entry/20150915/1442245039

この記事は全党の公約を参考に執筆しました。公約へのリンクはこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

事務局 WEBデザイナー
早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科2年。POTETOの誕生日と同じ12月1日生まれ。 このホームページの制作者。 フランス大統領選に行ったり、主権者教育に取り組んだり、色々なデザインをしたり、事務局での仕事を行ったり。