6月12日、遂に世界が注目した米朝会談が実現しました。
連日メディアが取り上げている米朝会談ですが、トランプ大統領と金正日総書記は何を合意したのでしょうか?
重要なポイントを解説します。
米朝会談の成果とは?
米朝会談の成果とはして米朝共同声明が発表されました。
大まかな内容は北朝鮮による朝鮮半島の非核化への努力と、それに対して米国による、北朝鮮を攻撃しないという体制保証でした。
また、経済制裁は継続しつつも、非核化を北朝鮮が実現した際には解除することも合意されました。
正直、これらはいずれも事前に予想された想定内のものでした。
しかし、一部、とても驚く合意がなされました。
トランプ大統領の大幅な譲歩?
それでは、一体、どのような驚く合意がなされたのでしょうか?
結論から言うと、2つともトランプ大統領による譲歩でした。
1つ目は非核化における妥協です。アメリカは長年、CVIDという、「完全で、検証可能で、不可逆的な非核化」を求めてきました。
しかし、今回の会談においてトランプ大統領は「検証可能」と「不可逆的な」を譲歩して外し、北朝鮮と「完全なる非核化」のみにおいて合意しました。
また、このCVIDに関しては2005年の6者間会合において北朝鮮が一度は合意し、破棄したものであるため、今回の合意は非核化へ向けて後退したと捉えることも可能であります。
2つ目の驚きの合意は米韓軍事演習の中止です。
北朝鮮にとって、最大の脅威は米国による攻撃でありました。そのため米国は韓国と一緒に米韓合同軍事演習を継続的に行っており、北朝鮮は軍事演習の度に、それが自国への本攻撃でないのかと脅えていたのでした。従って、この演習は北朝鮮の挑発行為に対する最大の抑止力として機能していた見ることができます。
しかし、トランプ大統領はまさかの、北朝鮮の暴走を抑える抑止力の中止に合意してしまったのです。これには韓国や日本のみならず、米国の国務省も大きく驚いているそうです。
今会談を振り返ると、北朝鮮は最大目標であった、米国に攻撃されない自国の体制保証を最大限実現しつつも、アメリカは最大目標であった非核化において大幅に譲歩する結果になりました。
各国メディアの評価は?
さて、このような劇的な譲歩も見られた米朝会談を各国のメディアはどのように評価しているのでしょうか。
米国のワシントン・ポストや英国のフィナンシャル・タイムズは、一時期は戦争寸前の状態から、米朝会談が実現したことを評価しました。また、両紙ともに、未だ未解決の課題が多いことを指摘しつつも、非常に好意的に評価であったといえます。
一方で、韓国の朝鮮日報は米朝会談を「最悪の結果」と評価し、非核化の期限が示されていないことや、米韓合同軍事演習の中止に対してひどく嘆く論調の記事を掲載。
またイギリスのガーディアン紙も同様に否定的な評価を下した。ガーディアンは過去数十年の米朝間での合意から進展がないことを批判するコラムを掲載しました。
このように非常に評価が分かれる米朝会談でした。
合意内容や、トランプ大統領の譲歩を踏まえて、あなたはどう評価しますか?
北朝鮮問題は今後とも目が離せませんね。
出典
朝日新聞 「米朝あいまいすぎる合意 結局、北朝鮮の主張ほぼ丸のみ」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13523856.html
日本絵経済新聞 「各国メディア、緊張緩和を評価 人権問題の解決求める声も 」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31667250S8A610C1FF2000/
日本絵経済新聞 「米朝首脳会談、共同声明の全文」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3168976012062018910M00/
日本絵経済新聞 「米朝会談の評価二分 韓国保守紙は批判、革新は激賞」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO3170160013062018EAF000/
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